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フリースタイルとグレコローマンスタイルの違いと魅力

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レスリングの試合にはフリースタイル(略してフリー)とグレコローマンスタイル(略してグレコ)という形式があります。

それぞれの違いと魅力について語ります。

フリースタイルとグレコローマンの大きな違いは「下半身」です。

フリースタイルとは

フリースタイルは、その名の通り、下半身を含めて、全身を攻めることができます。
つかむ場所に制限がありません。

このルールのため、フリースタイルはある程度距離を取って、タックルで飛び込み、相手の足を取って倒すという展開がよく見られます。

フリースタイルの魅力はタックル

足を攻めることのできるフリースタイル独特の魅力は、スピーディーな展開高速タックルです。

絶妙のタイミングで、マットすれすれの低空飛行で相手の足をとって倒す姿は何度見てもため息が出ます。

あとアンクルホールド股割きですね。

アンクルは足首という意味で、アンクルホールドは相手の足をクロスするように固めて、自分が回転することで、相手もマットで回転させる技です。
一気に得点が加算されるので、盛り上がります。

2018年12月の天皇杯で、乙黒拓斗選手がこれを決めて、試合開始わずか40秒足らずでテクニカルフォールだっったときは震えましたね。

股割きは、相手の片足に自分の両足をからませてひっくり返す技ですね。伊調馨選手の得意技です。
YouTubeに解説動画がありました。↓

 

グレコローマンスタイルとは

一方グレコローマンは「下半身」を攻めてはいけません。

足を狙えない

グレコローマンは腰から下を攻めることが禁止されています。距離を取りながら急に飛び込んでタックルで足を狙う、という攻め方はできません。

そのためグレコローマンは、お互いの上半身をくっつけてからの投げ、という展開が多いです。

グレコローマンは、
手が長くて(相手を体をロックしやすい)、
足が短い(重心が低いので投げられにくい)体型が有利
と言われています。

つまり日本人体型には、有利なんです。

選手によってはフリースタイルとグレコローマン両方に出場する人もいます。
うっかりグレコローマンで足を触っちゃったりしないのかな、と思ってしまうのですが。

グレコローマンの語源

ちなみにグレコローマンの語源はグレコが「ギリシャの」で、ローマンは「ローマの」という意味です。

ギリシャ時代からローマ時代にかけて行われていたスタイルなのです。

ヨーロッパでは、「フリースタイルよりもグレコローマンの方が歴史と伝統がある」と言われるゆえんです。

グレコローマンの魅力は大技

グレコローマンの魅力は大技が出やすいことです。
タックルが使えないので、どうしても投げ技(≒大技)の出る可能性が高くなります。
そのなかでもスープレックス(反り投げ)は最高の見せ場です。

プロレスのジャーマンスープレックスのように相手の後方に回っての「後ろ反り投げ」も見られます。

ただ大技は、どうしても実力差がないと決まりません。

実力が拮抗していると、(観客の立場としては)フリースタイルに比べて退屈になりやすい欠点があるのもグレコローマンの特徴です。
そのためオリンピックで女子レスリングを採用する時に、代わりに「テレビ映えしない男子グレコローマンをなくす」という話が出てきたくらいです。

こういうことを申し上げるのは心苦しいのですが、130キロ級同士の試合だったりすると、ひたすら場外の押し出しだったりして、「相撲か!」っていうときもあります。
もちろん選手の方は必死だと思うんですけど。

そのため、膠着(こうちゃく)した状態を避けるために、
守りに入ると、相手に得点が入ったり、うつ伏せになった状態でスタートしなければならないルールになっています。
(参考記事:レスリングのルールを初心者にもわかりやすく解説します | レスリングファン

 

女子レスリングはフリースタイルのみ

女子レスリングにはグレコローマンがなく、フリースタイルのみです。

オリンピックの時には、女子レスリングが良く報道されるので、日本ではフリースタイルの認知度が高いような気がします。

女子レスリングにはフリースタイルしかない理由ですが、以下の2点によるものと、個人的に思っています。

  • グレコローマンには力技が多いので、男性に比べて非力な女子の場合は、試合が膠着(こうちゃく)しやすい。
  • オリンピックの進行上、試合数が限られるので、競技数を増やしたくない

オリンピックに女子レスリングを導入した際、男子の階級が減らされるということがありました。

フリースタイルとグレコローマンとどっちが面白い?

さてフリースタイルとグレコローマンとどっちが面白いかというと、私の意見は

  • 選手の実力が拮抗しているときはフリースタイル
  • 選手の実力差があるときはグレコローマン

です。

実力が拮抗しているときのフリースタイルって、
得点差は1点で残りあと20秒、タックル1つで逆転
というシチュエーションになりやすく、あのドキドキ感がいいんです。

また実力差があるときのグレコローマンは、反り投げや、俵返しなど豪快な投げ技が決まりやすく派手なところが好きです。

投げられる方はイヤだと思うんですけど。

フリースタイルとグレコローマンとどっちが強い?

どっちが強いもなにも、違うルールの違う競技だし、個人の能力差もあるので、この設問自体に意味がないのですが・・・
どうもネットでは、このテーマで良く検索されているようなので、章を設けました。

フリースタイルの選手と、グレコローマンの選手が戦ったら、全身を攻められる分、フリースタイルの選手が有利じゃないですかね。

ほらボクシングの選手よりも、キックボクシングの選手の方が、有利そうですよね。

でも審判がグレコローマンの審判だったら、一発でフリースタイルの選手の反則負けなんですけどね。

いや、だから、ほら、この設問自体に意味がない、っていったじゃないですか(笑)

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